ロシア・サンクトペテルブルクのナイトクルーズの体験記です。
白夜クルーズのつもりで臨んだら意外と暗かった。
跳ね橋が開くのを見学するツアーです。
サンクトペテルブルクについて
サンクトペテルブルクは、フィンランド湾に面した湿地帯に開かれた都市です。
元が湿地帯なだけあって、運河が発達しています。
この運河にかけられた橋のいくつかが跳ね橋になっていて、夜になると跳ね橋が開く様子を見て回るナイトクルーズが催されるというわけです。
特に白夜のシーズンは真夜中になっても空が明るいので、特にこのクルーズが人気なんだとか。
チケット購入と乗船場所
今回、7月18日という、一応白夜シーズンでありながら、チケットは予約せずに行きました。
日本からチケットを予約する適当な方法が見つからなかったのです。
なので、現地でチケットを購入しました。
さらにいえば、当日クルーズ開始直前になってのチケット購入です。
サンクトペテルブルクに行きさえすれば当日の夜のクルーズの予約を昼のうちに予約することはできるようです。
例えば、血の上の救世主教会から南の、ネフスキー大通りの橋の上でチケットの売り込みをしているのは目撃しました。
一見あやしいようですが、なんとなくこれは買っても大丈夫なやつだと思います。
私の場合は、その夜にクルーズに参加するかどうかもわからなかったので、昼間には買わず、クルーズ直前になって、急に思い立ったかのように船着き場に行ってチケットを買いました。
宿が旧海軍省に近いところだったので、このような急な思いつきを実行することができて、旅の自由度が高くてよかったです。
チケット購入場所はストリートビューでいうとこのあたり。
旧海軍省の裏、エルミタージュ美術館寄りのところに、川岸に降りる階段があって、その先にチケット売り場があります。
私の場合、最初からチケット売り場が分かっていたわけではなく、チケット売り場を探し求めて旧海軍省の裏をうろうろしていたところ、呼び込みの人を見つけて案内してもらいました。
呼び込みの人に出会ったのはこんなところ。
クルーズの看板が出ているのでそれを眺めていたら声をかけてくれました。
夜11時頃のできごとです。
チケット売り場はこんなところ。
クルーズ終了後に撮った写真なので、真っ暗だし誰もいません。
チケット売り場のすぐ先に船着き場があります。
チケットを買ってから、乗船までの間ちょっとだけ待ちました。
船内の様子
私の乗った船の場合、中には4人がけのテーブルが並んでいました。
乗船時にチケットを見せると何番のテーブルに行くようにと言われます。
行ってみたところ、先客として3人連れの家族がいました。
小学生くらいの子供とその両親といった感じで団らんしています。
案内されるテーブルを間違ったかと思ってスタッフに尋ねたところ、間違いではなく相席が基本のようです。
家族の団らんにの中に、ロシア語も分からない状態で一人で割り込んで行くのはなかなか気まずくてつらかったです。
できることならばクルーズには2人以上で参加するか、相席にならないクルーズ(あるのかわかりませんが)に参加するのがいいでしょう。
席についてしばらくするとスタッフの方がドリンクの注文を取りに来ます。
無料じゃなさそうな気がしたのと、家族連れがメニューを見ていて私はメニューを見れなかったので何も注文せずにやり過ごしました。
無料かどうかという点でいえば、その後特に会計のタイミングもなさそうだったので、実は無料だったのかもしれません。
室内にはテーブル席があるのですが、室外にはデッキ席もあってそこは自由席になっています。
気まずさから逃れるため、早々にデッキ席に行くことにしました。
7月とはいえ、深夜の船上は結構寒いです。
毛布を借りられるので借りていくことをおすすめします。
あともうひとつ注意点としては、デッキ席の椅子はなぜか濡れていることがあります。
暗くてわかりづらいですが、座る前によく確かめましょう。
デッキ席に落ち着いたところで、ようやくクルーズを楽しめるようになりました。
クルーズ
跳ね橋が開くまで
クルーズが始まると、いきなり跳ね橋が開くところを見られるわけではなく、まずは運河をぐるりとまわります。
流れがよくわかっていなかったので、意識していませんでしたが、その後に開く跳ね橋の開く前の状態を見ていたということなのかもしれません。
出航直後に見えた光景。
青く光る橋が幻想的。
ペトロパヴロフスク要塞。
闇に浮かびあがる姿がかっこいいです。
ロールプレイングゲームでいえば中ボスかラスボスのダンジョン。
そして、23時過ぎですが、空の向こうは明るいです。
これが白夜というもの。
防護巡洋艦アヴローラ号。
日本語ではオーロラ号とも呼ばれます。
これはライトアップのありがたみがあまりなかったので、むしろ昼間見たいものです。
跳ね橋オープン
運河を一回りした後、出発地近くまで戻り、船が動きを止めました。
どうやら跳ね橋が開き始めるようです。
最初に見た跳ね橋。
見事にぱかっと開くものです。
5つ程度の跳ね橋を見学するクルーズなので、開くのを見届けたら移動します。
実はクルーズの船は他にもたくさんあります。
大小含めて100隻ほどあるかもしれません。
それらが一斉に、跳ね橋が開くスケジュールに合わせて移動していきます。
跳ね橋開架前線って感じでちょっとだけ素敵でした。
船は夜の闇の中でその存在を主張するために、青と赤の光を点灯させています。
この青と赤の光が集団となって動くのはちょっとだけ幻想的。
こんな写真になりました。
これはたぶん2番目に見た跳ね橋。
ちょっとだけ反っていますが、垂直近くまで見事に立ち上がっています。
3番目の橋。
これについては動画も撮ってみました。
音楽は後から動画につけたわけではなく、跳ね橋が開くタイミングで船のスピーカーから流れてくる音楽をそのまま拾ったものです。
夜のムードにそこそこ調和していていいです。
4つ目でしょうか。
最初に見た跳ね橋と同様、両サイドが開くタイプです。
跳ね橋にもいろいろあるということです。
見た目としては両サイドが開くタイプの方がやはり美しい気がします。
さて、跳ね橋が開くところは日本ではあまり見られないシーンなので、1回目2回目あたりは盛り上がります。
しかし実は中盤あたりから意外と早くも飽きてきます。
日本人以外の観光客についても同様で、最初の跳ね橋ではデッキがぎゅうぎゅうになるほどみんな外に出てきていたのに、後半はデッキがガラガラになっていました。
帰投
跳ね橋が開く様子を一通り眺めたら船着き場へ戻るクルーズが始まります。
これまでに見た跳ね橋を別角度から見るチャンス。
暗くて細部まではもともとよく見えないので、別角度から見たからといってなんなんだという考えもあります。
白夜シーズンとはいえ7月中旬だと深夜はやはり暗かった。
夏至の時期のような本当に白夜のシーズンだとまた印象が変わってくるかもしれません。
順調に戻ってきて、最初の跳ね橋まで戻ってきました。
戻ってくる頃にはすでに跳ね橋が下りています。
「お前観光用だったのかよ」ってなんだか突っ込みたくなりました。
きっと離れている間に大型の船はすでに通してあって、もう大型船が通らないからまた跳ね橋を下ろしているのでしょう。
最初の橋の全体像。
空がだんだん明るくなってきて、そこに青く光る橋がかかっていて、ネヴァ川はその光を反射させています。
いい感じ。
とまあ、こんなクルーズだったというわけです。
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