しまんトロッコ・時代の夜明けのものがたり乗車記と高知県旅行記

時代の夜明けのものがたり・ソラフネ 国内旅行
時代の夜明けのものがたり・ソラフネ

先日、四国一周の旅行をしてきました。
高知県では、『しまんトロッコ』と『志国土佐 時代の夜明けのものがたり』という2つの観光列車に乗ったり、ひろめ市場や沢田マンションを楽しんだりしました。

この記事は、その時の体験をもとにした、観光列車乗車記を含めた高知県旅行記です。
四国の鉄道旅を考えている人や、高知県の見どころを探している人にいくらか参考になると思います。

今回の高知県の旅を含め、四国をお得に周遊した方法はこちらの記事を見てください。

では始めていきます。

宇和島から窪川までしまんトロッコで移動

この日の旅は宇和島から始まります。

前日の宇和島までの旅の様子はこちらからどうぞ。

しまんトロッコについて

さっそく本日の楽しみの一つである、しまんトロッコが登場します。

しまんトロッコ
しまんトロッコ

乗車区間は宇和島駅から窪川駅まで。

トロッコ列車というものの、トロッコ車両に乗れるのは途中の江川崎駅から土佐大正駅までの約1時間のみ。
江川崎駅までの約1時間や、土佐大正駅からの約30分は、連結されている通常の車両に乗っての移動になります。

トロッコ車両に乗るためには座席指定券が必要で、この日はゴールデンウィーク真っ最中だからか満席でした。
宇和島で乗車した時点で、トロッコ車両目当てと思われる方がたくさん乗っています。

トロッコ車両に移動できる江川崎駅まではロングシートの車両でのんびり。

トロッコ乗車区間

江川崎駅に着くころから車内がそわそわしてきました。
トロッコ車両が開放されるとみんな連結部を通って移動します。

トロッコ車両は通常の車両より短く、3分の2程度の長さの車両でした。
小さい車両だからか席の間隔が狭く、この日は満席だったこともありかなりぎゅうぎゅう詰めに感じました。

しまんトロッコ車内
しまんトロッコ車内

座席は木製でクッションがなく硬いです。
当日は全然そんなこと思いませんでしたが、こうして振り返るとハード面だけ見れば結構過酷とも言えます。

トロッコ列車はただトロッコに乗れるということや、四万十川沿いの車窓を楽しめるというだけではなく、ガイドさんによる沿線の案内もあります。
地元の方がガイドさんになっているようで、ものがたり列車に限らず、JR四国が鉄道で地域を盛り上げようとしているのを感じました。

この日は天気も良く、線路と並んで流れる四万十川がとてもきれいに見えます。

四万十川
四万十川

四万十川の特徴として沈下橋の存在がありますが、これもトロッコ乗車区間で見ることができます。
ただ列車からだとちょっと距離があるので、機会があればもっと近づいて見た方が迫力があるかもしれません。

ガイドさんの話を聞いたり四万十川の風景を楽しんでいたらあっという間にトロッコ乗車区間の終点、土佐大正駅に到着。
ここで別車両とすれ違うのですが、その車両が新幹線を模していてかわいかったです。
新幹線のない四国ならではの、新幹線への強いあこがれの具現化ともいうべきものでとても印象的でした。

土佐大正駅で再び通常車両に移動した後は終点の窪川駅へ。

窪川

窪川駅でしまんトロッコを降り、ここで乗り換えです。
待ち時間は約3時間。
長い待ち時間ではありますが、バースデイきっぷの有効期間3日間でものがたり列車3種に乗り、かつ、トロッコ列車にも乗ろうとしたらこのスケジュールしかありませんでした。

これだけの時間があればちょっとした観光ができます。
ということで駅周辺の散策に出かけます。

ちなみに、今回は3時間あるので少し遠出しましたが、乗り換え時間が短い場合は駅周辺で食事をするプランがいいかなと思います。
旅行前に下調べした段階では、駅直結の『しまんとえきめし FORM』というところが気になりましたが、駅周辺には他にもいろいろ食事処もあるようでした。

レンタサイクル

時間はあるとはいえ、徒歩で回っているとあっという間に時間がすぎてしまうので、まずは移動手段を調達します。
調べたところ、窪川では『古民家カフェ半平』というところや、観光協会でレンタサイクルを利用できるようです。
この日は古民家カフェの方は休みだったので、観光協会でレンタサイクルを借りることにしました。

観光協会は、窪川駅を出て左に200メートルほどの角に面しています。
Googleマップでは「四万十町観光協会」として登録されています。

レンタサイクルの利用料は4時間まで620円。
荷物預かりもやっておりそちらは100円でした。

四万十町観光協会のレンタサイクル
四万十町観光協会のレンタサイクル

観光協会なので、当然周囲の観光マップ等も無料でもらえるので、ここで準備を整えて窪川駅周辺の散策に出発です。

若井沈下橋

まずは沈下橋に行ってみることにしました。
沈下橋は高知県を代表する河川である四万十川の象徴のような存在だと、個人的に思ってます。

窪川駅からアクセスしやすい沈下橋は、若井沈下橋です。
駅からは南西約3kmの場所で、自転車だと片道20分程度でした。
窪川駅まで乗ってきた予土線を1駅戻った若井駅の近くにあります。

時間や体力次第では、若井駅で降りて沈下橋を見て窪川駅まで歩く前提でプランを組んでみると効率がいいかもしれません。

若井沈下橋は、おそらくそんなに有名なスポットではなく、本当にただの沈下橋という感じです。

若井沈下橋
若井沈下橋

特別映えたりということもありませんが、車窓からは遠くに見えた沈下橋を間近に見られるとやはり迫力があります。
近くの河原で家族連れが遊んでいたりするのもあり、子供のころの田舎の夏休みのようなノスタルジーが感じられて、無機質な構造物でありながらなんだか趣がありました。

道の駅 あぐり窪川

沈下橋の後は道の駅で食事をすることにしました。
道の駅は手っ取り早くその土地のローカル感を感じられて好きです。

行き先は『道の駅 あぐり窪川』。
場所は窪川駅から北東約3km。
沈下橋に行く際はほぼ平坦な道でしたが、道の駅方面は上り坂が多くちょっと大変でした。

ここで注文したのは四万十まるごと膳。
四万十町のブランド豚『四万十ポーク・米豚』、カツオ、四万十鶏といった名物をまとめて食べられました。

四万十まるごと膳
四万十まるごと膳

食事の後は自転車を返却し、駅に戻ります。

岩本寺の天井画

当日は調査不足で寄れませんでしたが、沈下橋に行く途中の岩本寺というところの天井画がすごいようです。
次行く機会があれば見てみたいですし、これから窪川に寄る人にもぜひ行ってみてもらいたいです。

志国土佐 時代の夜明けのものがたり

窪川駅に戻り、ものがたり列車が来るのを待ちます。
今日乗るのは、『四国土佐 時代の夜明けのものがたり』

前後で塗装が異なり、1号車クロフネは黒系、2号車ソラフネは白系のカラーリングとなっています。

時代の夜明けのものがたり・クロフネ
時代の夜明けのものがたり・クロフネ
時代の夜明けのものがたり・ソラフネ
時代の夜明けのものがたり・ソラフネ

1号車クロフネのカラーリングが個人的には好きで、明治期的な武骨さを感じました。
文明開化期をモチーフにデザインされているようです。

こちらの列車では飲食のオーダーはカウンターで注文するスタイルで、前日に乗った伊予灘ものがたりの座席注文スタイルとは異なっていました。

運行時間的に昼食と夕食の間の中途半端な時間帯だからなのか、軽食メニューは豊富です。

メニューを眺めてみたものの、今回も事前注文の食事を予約してあったのでそちらを楽しみます。
時間帯的には軽食となるのでコンパクトなボリュームにしつつ、名物をたくさん利用してくれているようで満足です。

時代の夜明けのものがたりの食事
時代の夜明けのものがたりの食事
時代の夜明けのものがたりの食事
時代の夜明けのものがたりの食事

途中の停車駅で特に印象に残ったのは須崎駅。
ここでは明徳義塾高校の方が和太鼓のパフォーマンスを披露してくれます。
10人くらいでお揃いの衣装で息もぴったりで引き込まれます。

須崎駅の太鼓パフォーマンス
須崎駅の太鼓パフォーマンス

ちなみに明徳義塾ってなんか聞いたことあると思ったら甲子園の常連ですね。

もう一つ印象に残ったのは伊野駅。
アニメ映画『竜とそばかすの姫』の舞台のモデルとなっており、駅の待合室や駅舎を出た街並みは劇中にほぼそのまま登場します。
駅にも関連したパネルが多数飾られてアピールされていました。

伊野駅前
伊野駅前
伊野駅看板
伊野駅看板

途中停車しながら列車は時間通りに終点の高知駅に着きました。

高知

高知の滞在は1泊だけです。
滞在時間が短いので行き先を絞っています。

夕食:カツオ@ひろめ市場

時代の夜明けのものがたりで高知駅に到着した時点でおよそ18時。
夕食のため、今や高知の観光名所となっているひろめ市場に向かいます。

ここは高知の名物料理が集まる屋内市場で、中は横丁の雰囲気もあります。

お城下広場や自由広場というエリアでは広いスペースにテーブルが並んでおり、周囲のお店で食べ物を購入してテーブルで食べるようなフードコート的な使い方になります。

ゴールデンウィークにぶつかるこの日はとても混んでいて広場の座席は確保できず、広場から離れた細い通りに行きました。
このエリアだと店舗ごとに座席があり、ドリンクだけ店舗で注文すれば、食事は広場の方のお店で購入したものを持ち込むことができます。

高知といえばカツオですが、ひろめ市場にも当然カツオはあります。
店舗ごとに見た目は少し違うようですが、どれもおいしそうです。
とても肉厚で大満足でした。

カツオ
カツオ

屋台餃子

ひろめ市場の後は高知の名物になっている屋台餃子の店にも行ってみようと思ったのですが、夜だというのに長い行列ができていて諦めました。
ゴールデンウィークを外してリベンジしたいです。

屋台餃子の行列
屋台餃子の行列

宿:沢田マンション

高知の宿は沢田マンションというところにしました。

沢田マンションというのは、素人夫婦が独自に建てた鉄筋コンクリートの建築物です。
増築を何度も繰り返した結果、外観も内部も独特で複雑な作りになっており、日本の九龍城とも呼ばれるそうです。

鉄道の最寄りは高知駅の1つ隣の薊野駅で、そこから歩いて10分ちょっとの距離です。

訪れたのは夜でしたがオレンジ色のライトで夜に浮かんでおり、日本の九龍城といわれるのもわかります。

沢田マンション
沢田マンション

マンションとして定住している人もいるのですが、沢田マンションの公式サイトにある電話番号や、インスタグラムからオーナーに連絡することで空き部屋に泊まらせてもらうこともできます。
公式サイトは更新が2年ほど止まっていて不安でしたが、インスタグラムから連絡してみたらちゃんと宿泊予約できました。

空き部屋への宿泊とはいえ、一般的な宿にあるようなベッド、テレビ、ドライヤー等は用意されています。

沢田マンション室内
沢田マンション室内

宿としては安く、1泊4,000円でした。

日中は沢田マンション見学ツアーをやっているようなのですが、旅程的にスケジュールが合わず一人で建物内を散策するにとどまりました。
最上階にはオーナー家族が住んでいて、そこは見学してもいいとのことで泊まった翌朝に見てきました。
鉄筋コンクリートマンションだというのに、屋上に家庭菜園や池があったり豚が飼われていたりして、とてもカオスで不思議な世界観です。

泊まった部屋には沢田マンションについて書かれた書籍や、宿泊者がコメントを残すノートも置かれていて何もかもが興味深く、飽きない宿泊体験でした。

沢田マンション室内のノート
沢田マンション室内のノート

エンタメ性もあってなおかつ安いという、最高の宿泊でした。

桂浜

沢田マンションで一夜を明かし翌朝、高知への滞在時間が残り少ない中、桂浜に行くことにしました。
桂浜は周囲の林との調和が見事な綺麗な砂浜で、坂本龍馬が土佐の中で最も愛した場所とも言われているようです。

桂浜
桂浜

公共交通機関を利用する場合は高知駅から路線バスが出ており、片道700円です。

所要時間はダイヤ通りだと約37分です。
バスなので渋滞の影響を受けることがあり、当日はまさに渋滞のせいで所要時間が60分ほどに伸びました。
桂浜の駐車場に入るための渋滞があるようなので、桂浜の手前で降りて歩いた方がもしかしたら早かったかもしれません。

この日はこの後徳島方面に移動する予定があってただでさえ滞在時間が短かったのですが、バスの渋滞のせいで桂浜には30分ほどしかいられませんでした。

限られた時間で浜に行ったり、竜王岬に上ったりはできたものの、坂本龍馬像と同じ目線に上がれる特設展望台は上れませんでした。

桂浜・竜王岬からの眺め
桂浜・竜王岬からの眺め

高知県の旅のしめくくりにアイスクリンを食べてみたかったのですがそれも叶わず。
きっとまたいつかリベンジです。

ちなみに後から調べたところ、桂浜へ行けるバスとしては路線バスの他にもMY遊バスという観光バスもあるようで、観光バスの方が少し時間はかかるもののちょっと安いようです。
参考まで。

まとめ

バタバタした部分もありましたがこのように高知を旅行してきました。

食べ物としては圧倒的にカツオが印象的でした。
次行くときはひろめ市場でいろいろなカツオの食べ比べをしてみたい。

この後は徳島県・香川県の旅に続きます。

続きの記事はこちら。

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