【徳島県観光プラン】大歩危峡と四国まんなか千年ものがたり

四国まんなか千年ものがたり・3号車 国内旅行
四国まんなか千年ものがたり・3号車

先日、四国一周の旅行をしてきました。
コース的に徳島県は2回に分けていて、前半は徳島県西側の大歩危峡に行ったり、『四国まんなか千年ものがたり』という観光列車に乗ったりしました。その後香川県の観光を挟んで、後半は徳島県東側で鳴門の渦潮を見ました。

この記事は徳島県旅行の前半、大歩危峡や『四国まんなか千年ものがたり』を中心にした旅行記です。
四国の鉄道旅を考えている人や徳島県の見どころを探している人に、モデルコース的に参考になればと思います。

今回の徳島県の旅を含め、四国をお得に周遊した方法はこちらの記事を見てください。

では始めていきます。

高知から大歩危へ移動

徳島県に入る前は高知を旅行していました。
なのでまずは徳島県に移動します。

ちなみに高知での旅の様子はこちらです。

徳島県内最初の目的地は大歩危駅です。
ここはJR四国の人気観光列車であるものがたり列車シリーズの一つ『四国まんなか千年ものがたり』の出発駅となっています。

高知駅から大歩危駅までの移動は特急南風。乗車時間は約50分でした。
グリーン車乗り放題のバースデイきっぷがあるので当然グリーン車。
とても広々していて快適です。

特急南風のグリーン車内
特急南風のグリーン車内

途中、後免(ごめん)駅というところを通過します。「ごめん」というひらがなの駅名標がかわいい。

後免駅
後免駅

やがて列車は大歩危駅に着きました。
谷間にある駅で、周りは山に囲まれており自然を強く感じます。
ひらがなで「おおぼけ」と書いてある駅名標を期待しましたが、こちらは先ほどの後免駅とは異なり漢字表記にふりがなのスタイル。

大歩危駅
大歩危駅

駅舎は山に囲まれた古い家のようで懐かしさを感じます。

大歩危駅駅舎
大歩危駅駅舎

大歩危峡

大歩危駅に来た一番の目的はものがたり列車に乗るためですが、それだけではなく大歩危駅周辺には徳島県を代表する観光スポットがあります。それが大歩危峡です。
大歩危峡は吉野川沿いの渓谷で、岩石が珍しい光景を作り出していて、国の天然記念物および名勝として重複して指定されています。

大歩危峡
大歩危峡

大歩危峡では遊覧船が運行しており、それに乗ると川の上から岩石間近まで近づくことができるということで、体験してみました。

遊覧船は、『大歩危峡まんなか』という観光施設から出ています。
大歩危駅から大歩危峡まんなかまでは歩いて20分ほど。峡谷の景色を楽しんだりしてのんびりしたければ30分ほど見ておくのが無難です。
そもそもですが大歩危峡は鉄道で訪れる人は少ないようで、見た感じ9割以上は車で訪れているような印象でした。
鉄道旅のついでに訪れるということでなく、大歩危峡自体を目的にするなら車移動が便利そうです。

遊覧船の乗船券は1,500円。1階フロントで販売しておりPayPayも使えました。
先に支払ってチケットを持って、階段を降りて乗船場に向かいます。

遊覧船は毎時2-3本出ているとのことですが、人が適度に集まり次第出発するようで時刻表はありませんでした。
列車の時間が近かったりすると時間が読めなくてハラハラするかもしれません。
今回訪れたのはゴールデンウィークのど真ん中で乗客も次々集まってきたので、5分に1本程度のペースで船が出ているようでした。

船は基本的には壁がなくて風景が見やすいタイプが多いようですが、私が乗った船は壁に窓のあるタイプでした。冬場とかだと暖かいのかもしれません。

大歩危峡遊覧船・壁なしタイプ
大歩危峡遊覧船・壁なしタイプ
大歩危峡遊覧船・壁ありタイプ
大歩危峡遊覧船・壁ありタイプ

乗船時間は30分程度。
切り立った峡谷のイメージからさぞ急流なのかと想像していましたが、意外と流れはゆったりとしていて、まさに「観覧船」という感じでした。

この日は天気がよく、水面は明るく光を反射していました。青というよりもエメラルドのような緑色に近く、岩壁の白、山の深い緑、空の青と雲の白が互いにコントラストを構成していてとてもきれいです。

大歩危峡遊覧船からの景色
大歩危峡遊覧船からの景色

ガイドさんの解説を聞きながら川を進み途中で折り返してくるというコースです。
いろいろな形の岩があり、その中には見る角度によってライオンに見える「獅子岩」というものもありました。東尋坊の遊覧船でもライオン岩というものがあったので、岩場系観光地あるあるな気がします。

大歩危峡を訪れたのはちょうどまさにこどもの日であり、谷をまたぐ形でこいのぼりもかかっていました。
どうやってロープを渡したのかがとても不思議です。

大歩危峡のこいのぼり
大歩危峡のこいのぼり

遊覧船の後は列車の時間も近づいて来ているので駅に戻ります。

途中、道の駅大歩危というところもありました。
この場所は川の向かいを『四国まんなか千年ものがたり』の列車走るということで、「観光列車に手を振ろう!」という案内がありました。
この後列車に乗ってこのあたりを通るのが楽しみです。

道の駅大歩危で四国まんなか千年ものがたりに手を振ろう
道の駅大歩危で四国まんなか千年ものがたりに手を振ろう

以上、大体こんな感じで大歩危峡を観光して駅に戻ってきました。

大歩危峡駅での列車の接続について

ちなみに今回は大歩危峡を観光しましたが、このような観光を挟まなくても、大歩危駅ではものがたり列車に乗るために時間を持て余すことは少ないでしょう。

というのも大歩危駅での列車の接続がよくて、14時20分大歩危駅発のものがたり列車に乗るにあたり、高知駅方面からは14時4分に大歩危駅着の列車があります。

早めに大歩危駅について大歩危峡を観光したりするか、高知方面でゆっくりして大歩危駅にはものがたり列車発車ちょうどくらいに着くか、お好み次第でプランを作りやすいのはとてもいいと思います。

四国まんなか千年ものがたり

さて、大歩危駅に戻ってくるとすでにものがたり列車はホームに着いていました。

駅に戻る大歩危橋の上から見ると進行方向左側はこんな感じ。

四国まんなか千年ものがたり
四国まんなか千年ものがたり

駅舎側から見ると進行方向右側からの姿が見えます。

四国まんなか千年ものがたり
四国まんなか千年ものがたり

3両とも色が異なるし左右でも色が違います。
どのカラーリングも原色のような鮮やかさというよりは、日本的な奥ゆかしさを感じます。

多度津方面行きの先頭車両3号車はこんな感じ。

四国まんなか千年ものがたり・3号車
四国まんなか千年ものがたり・3号車

1号車は緑系の色。

四国まんなか千年ものがたり・1号車
四国まんなか千年ものがたり・1号車

ほかのものがたり列車と同様ですが、乗車位置のマットが旅の特別感を演出してくれます。

四国まんなか千年ものがたり・マット
四国まんなか千年ものがたり・マット

ゴールデンウィーク中ということもあって満席だろうと思っていましたが、意外に空席もありました。
前日と前々日のものがたり列車の乗車率を考えると、『四国まんなか千年ものがたり』は予約が取りやすい列車かもしれません。

車内食:おとなの遊山箱

この列車でも他のものがたり列車同様、車内の食事サービスを予約していました。
「おとなの遊山箱」と題されていて、重箱で提供されるタイプです。

おとなの遊山箱メニュー
おとなの遊山箱メニュー
おとなの遊山箱重箱
おとなの遊山箱重箱
おとなの遊山箱中身
おとなの遊山箱中身
おとなの遊山箱・お食事後のコーヒー
おとなの遊山箱・お食事後のコーヒー
おとなの遊山箱・季節の和菓子
おとなの遊山箱・季節の和菓子

一時下車時にほこり除けの紙をかぶせてくれるのも相変わらずのおもてなし。

四国まんなか千年ものがたり・食事のほこり除け
四国まんなか千年ものがたり・食事のほこり除け

料金は当時5,100円でしたが2023年10月からは5,600円とのこと。

食事時間についていえば、大歩危駅を14:20発なので昼食と呼ぶにはちょっと遅く、軽食的な位置づけになるでしょうか。
もし昼食をとるなら、大歩危峡の遊覧船の前後が時間的にはちょうどよさそうです。

吉野川沿い

大歩危駅を出発した列車は、前半の徳島県内ではほぼずっと吉野川に沿って走ります。
このあたりはきれいな風景が続いていて、特に景色のいいところでは列車の速度を落としてじっくりと楽しませてもらえます。
写真を見返してみても川のきれいさが圧倒的で、紅葉のシーズンなどは特によさそうです。

秘境駅:坪尻

大歩危駅から途中停車したりしながら走ってきた列車の、徳島県側最後の駅は坪尻駅です。
ここで列車は少し停車し、乗客も一時下車することができます。

坪尻駅はいわゆる秘境駅であり、車の走れるような道はつながっておらず、駅にたどり着くためには山道を歩く必要があります。

坪尻駅
坪尻駅

しかもこの山道は周辺住民の手作りによるものだとか。
秘境駅ならではで、調べるといろいろと他にも面白いエピソードがありそうです。

坪尻駅周辺は急勾配のため、列車はスイッチバックを行います。
この際に車内を通り抜けていく運転士さんとコミュニケーションも取れてなんだか車内は盛り上がりました。

坪尻駅を出て列車は香川県に入っていきます。

琴平駅

四国まんなか千年ものがたりの行程の終盤、列車は琴平駅に停車します。
この駅はJR四国の主要駅の一つで、4番ホームまである比較的大きな駅です。

琴平駅にはものがたり列車の乗客専用の休憩スペースもあり、ここでおやつをいただけました。

四国まんなか千年ものがたり専用待合室
四国まんなか千年ものがたり専用待合室

この駅をものがたり列車の下車駅とすることも可能で、実際に何割かの乗客はここで下りていきました。
人が減ったおかげで車内の写真をゆっくり撮れます。

四国まんなか千年ものがたり車内
四国まんなか千年ものがたり車内

ものがたり列車の事務所もあるのか、乗務員さんも何名かここで下車しており、その後の車内は急にガラガラ感が目立つようになります。
四国まんなか千年ものがたりの終点も近く、また私にとっては3日間にわたるものがたり列車を乗り継ぐ行程の終盤でもあり、旅の終わり的な寂しさを強く感じました。

終点多度津

寂しさをしみじみと噛みしめながらぼんやりしているうちに列車は終点多度津駅に着きました。

ものがたり列車の旅はここで終わりですが、この後もまだまだ四国一周の旅は続きます。

ここから先は次の記事で書いていくこととして、この記事はここまで。

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