山口県旅行記【歴史編②】萩

松下村塾 国内旅行
松下村塾

この記事では、旅行記の形で山口県の萩の観光情報をお伝えします。
萩の見どころや回り方を紹介していくので、萩の観光を考えている方の参考になればと思います。

今回は、朝から16時頃までの6-7時間程度で世界遺産を中心にレンタサイクルで回りました。

萩には世界遺産「明治日本の産業革命遺産―製鉄・製鋼、造船、石炭産業―」の構成資産のうち5つがあり、近代の歴史を実感できるようなスポットが多かったです。

それでは詳しく紹介します。

萩観光の前に

萩まで

今回の萩観光は、佐賀と山口の旅行の一部です。
萩に来る直前は、山口県の絶景スポットをドライブしていました。
気になる方はこちらの記事をどうぞ。

夕食:萩むつみ豚

萩に着いたのは18時頃だったので、その日はただ夕食をとるだけ。

瀬付きあじというものが気になっていたのですが適当なお店が見つけられず、この日の夕食は萩のブランド豚であるむつみ豚のとんかつにしました。

後から調べて知りましたが、むつみ豚の特徴は甘くて柔らかいとのことです。
言われてみればそうだったかもなという感じです。

萩むつみ豚のトンカツ
萩むつみ豚のトンカツ

宿泊:萩

今回の宿泊は萩の旧市街の中心部、萩バスセンター近くのゲストハウス「はぎタイム」です。

適当なビジネスホテルが取れなかったからか、ここがとても安かったからか忘れてしまいましたが、久しぶりにゲストハウスを利用しました。
ゲストハウスとはいえ、リラックスしたかったので1部屋貸し切りのプランにしました。
貸し切りにしても、とても安かったです。
部屋にテレビはなく、また入浴についてはシャワーのみで浴槽はありませんでしたが、ほぼ寝るだけなので、お値段を考えると素晴らしいコスパでした。

朝:レンタサイクル入手

さて、日付は変わり萩観光の日。
今回の萩観光はレンタサイクルで回ることにしました。
萩は全体的に平坦なので、自転車での観光に適しています。
特に旧市街は、坂と呼べるようなものもなく、車どおりも少なくて、自転車天国という感じです。

萩にはレンタサイクルスポットがいくつかあり、事業者によっては別のスポットに返却することもできるようです。

今回は、萩バスセンターの近くで自転車を借りました。
ここは荷物預かりも無料で助かりました。
料金は1時間ごとに200円。5時間以上は1日で1,000円の上限があります。
支払方法が現金のみだったのがネックかもしれません。

松陰神社エリア

レンタサイクルを手に入れたので、いよいよ観光開始です。

最初は東部、松陰神社エリアに向かいます。

松陰神社

まずは松陰神社。
ここはその名の通り、吉田松陰が祀られている神社です。

松陰神社
松陰神社

松下村塾【世界遺産】

松陰神社の境内には松下村塾があります。
明治維新という日本史の大きな転換点を担う逸材を多数輩出した私塾であり、世界遺産登録されています。
訪れてみるとこんなに小さかったのかととても意外です。そして、吉田松陰が主宰していたのは1年余りということでその期間の短さにもびっくりです。

松下村塾
松下村塾

吉田松陰歴史館

松陰神社には、吉田松陰歴史館というところもあります。
ここは、吉田松陰の生涯を蝋人形で伝えるものです。
入場料は500円。

個人的には、すごく興味を惹かれるというような目立ったものは特にありませんでした。

伊藤博文別邸

松陰神社の次は、近くの観光スポットである伊藤博文別邸に行きました。

伊藤博文と言えば日本の初代総理大臣であり、日本史の授業で聞いたことがない人はいないんじゃないかと思います。
なんとなく気になって訪れてみました。

この別邸はもともと東京の大井町に建てられていたものを、もともと隣にあった伊藤博文旧宅の横に移設したもののようです。
ここで直接歴史が動いたというわけではなく、深く印象に残った展示はありませんでした。

展示ではないのですが、スタッフの方がめちゃくちゃ話しかけてくるという点は印象に残りました。

この伊藤博文別邸に限らず、萩を観光しているといろいろなところでスタッフの方にガイドいただく機会が多いのですが、5人中4人くらいの確率で、ものすごくたくさん話していただけます。
面白い話もあるのでよかったですが、スタッフの方は会話に飢えているのかもしれないなと感じました。

反射炉エリア

松陰神社エリアの後は、北東部にある反射炉や造船所跡に行きました。

昼食:金太郎天丼@道の駅萩しーまーとの維新亭

松陰神社エリアを回ったら11時近くになっていました。
朝食を食べていなかったこともあってちょうどいいタイミングだったので、ここで昼食にします。

昼食の場所は、反射炉近くにある「道の駅萩しーまーと」にしました。

お目当ては瀬付きあじ。萩の近海で獲れるマアジのことです。
通常、マアジは回遊するのですが、萩の近海は瀬と呼ばれる栄養豊富な岩礁があり、そこに居ついて回遊をやめたマアジのことを瀬付きあじと呼ぶそうです。
4-8月が旬とのことで、この旅行のタイミングも旬ではあったのですが、その日は市場に入っていなかったとのことで食べられませんでした。
いつでも食べられるわけではないようなので、食べられる機会があれば食べてみるのがよさそうです。

今回は瀬付きあじの代わりに、金太郎天丼を食べました。
金太郎というのは萩での愛称で、ヒメジという白身魚です。
天ぷらになってしまうとよくわからないですが、ふっくらとしていました。

金太郎天丼
金太郎天丼

反射炉【世界遺産】

昼食の後は反射炉に行きました。

反射炉というのは鉄製大砲を鋳造するための金属融解炉です。反射炉というネーミングや、炎や熱を反射させて炉内の温度を上げるという仕組みになんだかロマンを感じました。
反射炉自体、日本に3カ所しか残っておらず、かなりレアなものです。
この反射炉は実用のためではなく試作炉であり、近代化を目指す中での試行錯誤の現れであるとのこと。世界遺産登録もされています。
映えるような写真は取れませんでしたが、歴史は感じられました。

ここではタブレット端末を貸し出しており、その端末で萩の世界遺産についてのガイド動画を見ることができます。
タブレットの中身はGoogle Playやアップルストアで「萩の世界遺産」という名前で無料で入手できるようなので、わざわざ現地でタブレット端末を借りなくても、ガイド動画だけを見ることも可能です。

萩反射炉
萩反射炉

恵美須ヶ鼻造船所跡【世界遺産】

反射炉の次は恵美須ヶ鼻造船所跡へ行きました。

ロシア、オランダそれぞれ異なる造船技術が確認できるということで世界遺産登録されています。

私は今まで何十カ所と世界遺産を見てきましたが、ぱっと見のしょぼさはこの場所がぶっちぎりです。
説明されなければ、岩を適当に置いてロープを張ったようにしか見えないでしょう。
物事を楽しむための予備知識って大事なものだなと感じました。

恵美須ヶ鼻造船所跡
恵美須ヶ鼻造船所跡

旧城下町エリア

北東部の見どころも回ったので、ここからは萩の中心部を観光します。

明倫学舎

萩中心部でまず訪れたのは明倫学舎。

ここは萩の藩校から小学校になり、今は萩の観光拠点になっています。

本館は見学無料で、小学校としての姿が復元されている教室もあります。
2014年3月までは小学校として授業が行われていたということですが、こんな歴史深い建物で授業を受けるなんて面白い経験だなと思います。

萩・明倫学舎
萩・明倫学舎

2号館は世界遺産ビジターセンター・幕末ミュージアムとして、幕末・明治維新の時代のことを詳しく学ぶことができます。料金は300円ですが、たくさん学べてこの料金はとても安いなと感じました。

萩城下町【世界遺産】

明倫学舎の次は萩城下町へ。

このあたりは江戸時代の街並みが残っているそうです。
ほとんどが平屋で、区画整理されていて、日本の伝統的な塀や壁が続く様子は、タイムスリップして違う時代に迷い込んだかのような感覚を引き起こします。

菊屋横丁のなまこ壁がフォトスポットとして有名ですが、城下町を移動しているだけでも面白いです。

菊屋横町のなまこ壁
菊屋横町のなまこ壁
萩城下町
萩城下町

萩城跡【世界遺産】

萩城下町の奥には萩城跡があります。

萩城跡に向かう際、城下町を奥へ奥へと進み過ぎたところ、萩城跡を超えて石彫公園というところまで行ってしまったのですが、偶然たどり着いたこの公園がとても居心地のいいところでした。
綺麗な海を目の前に見渡せる芝生が広がっているのに人は少なく、リラックスできます。
観光客には難しいかもしれませんが、芝生にシートを敷いてのんびりする過ごし方はとてもよさそうです。

石彫公園
石彫公園

さて、石彫公園からちょっとだけ引き返し、萩城跡に向かいます。

入場料は220円。

萩城跡で驚いたのは、自転車で入ることができるという点です。
そもそも日本の他のお城や城下町を自転車で観光することがあまりありませんでしたが、自転車のままお城の中心部まで行けるというのは珍しい気がします。

現在、石垣や濠の一部が残っているもののお城のほとんどは解体されており、天守閣も跡が残っているだけです。

天守閣跡を訪れた際はそうは思わなかったのですが、写真を見返すとなんだか物悲しい感じです。

萩城天守閣跡
萩城天守閣跡

萩城跡の南には、旧厚狭毛利家萩屋敷長屋というものがあり、萩城跡とセットで入場できました。
無料で入れるところは入ってみようという考えて見学してみましたが、楽しむための予備知識がなかったため、細長いお屋敷だなあという感想だけでした。

堀内鍵曲

萩城下町の奥の方に、堀内鍵曲という場所があります。
鍵曲というのは「かいまがり」と読み、左右を高い塀で囲み道を直角に曲げた場所です。
外敵の侵入を防ぐために作られたとのことで、こんなところにも歴史を感じます。

堀内鍵曲
堀内鍵曲

萩城下町を奥の方まで回りましたが、菊屋横丁のようなフォトスポットから先、外堀を渡って萩博物館を過ぎたあたりから、観光客はぐっと減ります。
とても静かで観光地的な商売っ気もあまり感じられず、街歩きに没頭できるので、マイナースポットではありますが個人的にはおすすめです。

最後にちょっとだけ時間が余ったので、木戸孝允旧宅を見学し、萩観光は終わりにしました。

萩観光終わり

萩・石見空港へ

萩の観光を終えた後は、萩バスセンターの近くでレンタサイクルを返却しました。

この日で旅行は終わりで、萩・石見空港から羽田へ飛びます。

萩市内から萩・石見空港へのアクセスは、乗合タクシーがメジャーなようです。
萩近鉄タクシーという会社に、ウェブか電話・FAXで前日の17時までに申込が必要です。
料金は2,800円。現金だけでなくPayPayも利用できて便利でした。
ピックアップ場所は指定できるので、泊まっていた宿までお迎えに来てもらうこともできます。

お迎えの時間は飛行機の便に合わせて指定されます。
今回18:15の便でしたが、ピックアップは15:45でした。
萩観光の計画を立てる際、参考にしてみてください。

以上、萩の旅行記でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました